村田沙耶香『コンビニ人間』の感想〜 「世の中の王道」に違和感を覚えつつも従ってしまう人に読んで欲しい作品

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こんにちは!タカヒロです(@kyohirofuku

ここ最近、引っ越しに向けて物をどんどん減らしていっている関係上、本は出来るだけkindleで読むことにしている。

また小説はあまり読まず、もっぱらビジネス本ばかりを読んでいる。

時間をかけるなら、少しでも直接的に身になるものを。という考えだ。

冷静に考えると「身になる」ってなんだよ、とも思うが。

普段は家族との時間もあるので小説はなかなか読めないのだが、今月は少し時間があるので、本屋で出会った『コンビニ人間』を買ってみた。

この本の存在自体は知っていたが、取り立てて読むまでもねーかな、と思っていた。

しかし、父親がめちゃくちゃ面白い、と太鼓判を押すので読んでみた。

そこで今回は『コンビニ人間』の感想をシェアしたいと思う。

では、早速いってみよう!

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『コンビニ人間』のザックリとしたあらすじ

古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なし36歳。日々コンビニ飯を食べ、コンビニの店員として働いているときだけが、彼女が社会で生きていられる時間だ。

そんな彼女の前に、バイトの後輩男性、白羽が現れる。

『コンビニ人間』の感想

第155回芥川賞受賞作品ということでメディアにも散々出ていたこの作品。

今までは敢えて読もうと思ったことはなかったのだが、文庫本で手に入りやすいサイズ感と父親が太鼓判をおしていた作品ということもあり空港の本屋で購入。

文庫本としては少なめのページなので2日で読み終えることができた。

そして肝心の中身だが、とても面白い。

と同時に、多様性が叫ばれる現代社会においてなお、昔ながらの価値観が染みついている人が多いということ(自分自身を含め)を考えさせられる。

たとえば、

古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なし36歳。日々コンビニ飯を食べ、コンビニの店員として働いているときだけが、彼女が社会で生きていられる時間だ。

を読んでどう思っただろうか?

「いいんじゃない?そんな人もいるでしょ。」

「うわー、大変そう」

などなど、それぞれ思うことがあると思う。

では、それが自分自身や親族だったらどうだろうか?

「いやいやいや。キツイでしょー。家族には言えない。」

だろうか?

私は正直に言って18年は長い、、その間にもし家庭を作って子供が産まれていたら、子供はすでに18歳。

その間の人生とコンビニ人間として働く人生、どちらが幸せなんだろう。。(たぶん後者では?)

と考えてしまった。

多様性が叫ばれる中、心のどこかで個の生き方を尊重しなければと考えながらも、やはり世の中的な王道パターンから逸脱してないか?

を心のどこかで考えている自分がいる。

そしてその王道パターンは、世の中で作り出してきたものであり、まだまだ世の中としては王道であり続けていると思う。

敢えてここでは、その王道パターは書かないが。

Facebookの友人の投稿を見ても、一目瞭然。

いわゆる王道パターンな写真にあふれていないか?

ほらほら、私は王道パターンに入れましたよ!皆さんの仲間入りですよ。

さあさあ、どうですか私の王道っぷりは!

という声が聞こえて来るのは、私だけなのかな。

昔、私はそれが嫌で敢えて関係のない風景とか意味不明な写真をFacebookに投稿してたっけ。

世の中にたいする小さな抵抗のような投稿。

そんな抵抗をしている私自身が王道パターンに憧れ、そうでない自分を責めていたのかもしれない。

あえて具体的には書かなかったが、この王道パターンが分かる人、この物語の主人公の設定を見て「うわわー」と思った人は、是非この作品を読んで欲しい。

きっと世の中の王道を改めて考えてしまうはずだ。

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タカヒロ的まとめ

いかがだっただろうか?

この作品は、「世の中、多様性だなんだ、と言ってるけど、まだまだだね。」

とテニスの王子様の主人公ばりに世の中に訴えかけている作品だと思う。

コンビニの店員という人物を通して、それを具体的に表現した作品だ。

世の中の王道にうんざりな人ほど、読んでみて欲しい。

きっと笑いと共に、心の中に世の中の王道がクッキリと浮かび上がってくるはずだ。

(おわり)

『コンビニ人間』(2020/6/14)★★★★★@飛行機の中