四日市ぜんそくに学ぶ「今の当たり前は未来の当たり前じゃない」

三重




こんにちは!三重県に一ヶ月住んでいたタカヒロです(@kyohirofukuせっかく三重県に住んでいたので、教科書で有名な四日市にいかねば!と思い、足を運んでみました。そして「四日市公害と環境未来館」で四日市ぜんそくについて学んできました。今回はその時の様子をご紹介したいと思います。

では、早速参りましょう〜

四日市ぜんそくについて「四日市公害と環境未来館」で深ーい話をきいてきた!

四日市駅から徒歩で行くことのできる「四日市公害と環境未来館」は四日市市立博物館の2階にあります。

こちらが四日市市立博物館です。とても綺麗な建物でした▼
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四日市のオアシス、アピタのすぐ隣にあります。こちらはアピタの写真です▼
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ちなみに四日市市立博物館の1階には自習スペースや四日市グッズ売り場などがあり、地元の人でも観光客でも気軽に利用でき、楽しめる施設です。

四日市の子供達の展示物もありました▼
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こちらが自習スペース。地元の子供達が勉強してました▼
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四日市公害と環境未来館の案内▼
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1階の見学を終えた後、2階の「四日市公害と環境未来館」に向かいました。

四日市公害と環境未来館の情報

〒510-0075 四日市市安島一丁目3番16号 四日市市立博物館2階 TEL:059-354-8065
営業時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日

四日市市安島一丁目3番16号

社会の教科書でおなじみの四大公害病のひとつ、四日市ぜんそく

四日市ぜんそくの展示を観ながら、ひとりでパシャパシャと写真を撮っていると、四日市公害と環境未来館の齋藤さんに声をかけていただきました。

時間もあったので、齋藤さんに四日市ぜんそくについて説明していただくことに。展示を観るだけではなかなかわからない、当時の状況を詳しく教えていただきました。

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四日市ぜんそくだけがなぜ注目されたの?

四日市ぜんそくが問題になったのは、昭和30年(1955)〜昭和40年(1965)くらいの時期です。敗戦した日本が高度経済成長を遂げたのが
昭和29年(1954)〜昭和48年(1973)なので、本当に経済の成長とともに、公害も深刻になっていったんです。

読者
つーか、その当時は四日市以外にも川崎や北九州など工業地帯がたくさんあったじゃん?なんで四日市ぜんそくだけが問題になったの?
タカヒロ
ポイントは「濃度」にあります。公害で汚染された空気が冬の空気の流れによって四日市市のある地域に集中して流れ込んだんです。この汚染物質の濃度の高い状況が、他の地域よりも深刻だったのが四日市だったんです。

ちょうど写真の右下の地域に工場で汚染された空気が集中しました。そしてこれが四日市ぜんそくの大きな原因となっています。

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四日市ぜんそくの症状「空気の通り道が狭くなる」

四日市ぜんそくの症状は、気管支の部分、つまり空気の通り道が狭くなり、呼吸が困難になってしまうことです。

四日市公害と環境未来館の情報に、四日市ぜんそくの患者さんの気管支の模型が置いてありましたが、本当に健康なひとの空気の通り道よりも、かなり狭い通り道になっていました。

こちらが四日市ぜんそくの症状について説明しているコーナーです▼
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こちらが健康なひとの気管支。空気の通り道がしっかりと空いています。
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ほとんど空気の通り道がないんですけど、、、しかもかなり固かったです▼
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そして健康な人に比べ、気管支の硬さもカチカチになっていて、息をするのも大変そうな内容でした。

この四日市ぜんそくの症状を再現した気管支の模型は、気管支の硬さも本物と同じにしてあります。四日市ぜんそくの患者さんの気管支は本当に固かったです。

そして四日市ぜんそく裁判への四日市ぜんそくの患者さんの証言を録音したテープも聴きました。本当に息をするのが辛く、言葉を絞り出している感じでした。

こちらで四日市ぜんそくの患者さんの証言を聞くことができます。本当に鳥肌の立つぐらい、衝撃的な証言でした▼
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証言をした患者さん。未来の環境のために、体調が悪いなか必死で証言をしてくださったお方です。こういった方の意思の上に、今の環境への問題意識が社会に根付いているんですね▼
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人間が生きる上での基本的な機能に問題があることほど、苦しいことはないということをシミジミ感じました。

四日市ぜんそくの裁判「四日市公害裁判」

そもそもなぜ、四日市ぜんそくの症状が出たこの四日市で裁判を起こす必要があったのでしょうか?

今でいうと中国のような公害による空気汚染が深刻な中で、ぜんそくの原因が工場からの排気であることは明確ななのに、、、と思いますよね。

タカヒロ
今の当たり前は、昔の当たり前ではないんです!

今となっては、「公害は悪いことだ、企業も地球環境のことを考えて工場での生産などの企業活動をしなくてはならない」と聞くと、当たり前じゃん!と思いますよね。

しかし、四日市ぜんそくが起きた当時はそれは当たり前ではなかったんです。

当時、四日市に住んでた人
工場がたくさんできたおかげで、雇用が生まれ、みんな幸せに暮らしているんだ!工場は悪くない。
当時の四日市に工場があった会社の人たち
国の基準を満たして、工場での生産をしているんだから、問題ない。というか、どういう根拠があって工場が悪いって言ってんの?マジで困るわー

一番驚いたのは、四日市公害裁判で原告「四日市ぜんそくは企業の工場が原因だ」と言う側の味方をしようとした家族に対して、

当時、四日市に住んでた人
四日市ぜんそくが工場のせいだという証言をするなら、家族の縁を切るよマジで。工場のおかげで家族がくらせていけてるんだからね。

ということを言う人が普通にいたということです。それほどに当時の時代背景が、経済発展に主軸を置いた目先の利益の追求に軸足を置いてたんですね。

ただ、だから昔の人が悪いんだ!というつもりはありません。おそらく私も同じ状況にあれば、同じことを言ってたかもしれないからです。

タカヒロ
今では当たり前のことが当たり前ではない、本当に時代の流れって怖い、、とつくづく思いました。
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大事なことは今の当たり前は未来の当たり前じゃないってこと

公害って悪いことだよね、ふんふん。と当然のように思っている現代。公害以外にも皆さんが当たり前と思っていることが、そう近くない未来では当たり前ではないかもしれません。

こんな今だからこそ、本当に社会にとって大事なことは何か?ということを自分の頭で考え、実行していくことが大事だと改めて感じました。

最後までお読みいただきありがとうございます。 今日はこんな感じで!

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